東京輪島会について

東京輪島会のあゆみ

東京輪島会は、昭和31年11月17日、在京の有志15名の発起人会にて創立されました。

本会の歴史を振り返るにあたり、脈々と受け継がれてきた先輩方の郷土愛を忘れてはなりません。

まずは、明治から大正時代の『まだら会』(会長 源知太郎氏、代不明)。

飛鳥山での観桜会では、「まだら」の合唱と輪島弁の歓談で見物人の人垣ができたほどの元気な会であり、東京輪島会初代会長の深木正俊氏(フカキネオン看板社長)は振り返っています。在京の方々を繋ぐ大きな存在であったことがうかがえます。

しかし、残念ながら『まだら会』は関東大震災により散会を余儀なくされました。

次に、震災からの東京復興後、東京ガス松野作吉氏(東京帝大恩賜時計で卒業)の主唱により第二次まだら会である『一輪会』(名付け親、黒川欣一氏)が結成されましたが、こちらも戦時下、昭和14年を最後に自然消滅的に散会してしまいました。

そして、終戦後10年、『一輪会』の辛抱強い生き残りの有志とこれに意気投合する同郷の多士済々が立ち上げたのが、わが『東京輪島会』でございます。

本会創立後まもなく、水泳の山中毅選手がオリンピックメルボルン大会を舞台に大活躍し、郷土の期待に応えるとともに輪島の名声を広く高めることになりました。在京の大勢の同郷者は誘い合って駆けつけ、山中選手の凱旋祝賀会に大いに盛り上がりました。

当時、益谷秀次衆議院議長を顧問に迎え、顧問の好意で衆議院議長公邸(旧北白川宮邸)にて家族同伴の第1回大懇親会が開催されることになりました。この会で、100名に余る方々がご出席し、以後本会の総会・懇親会が和やかで楽しい雰囲気の中、さまざまな企画に溢れる恒例行事となっていくきっかけとなりました。

初代会長には深木正俊氏を選び、副会長には高森栄次氏(博友社)を据え、以後30年間にわたり本会の運営と発展強化を担い、優れた実績を築き上げました。深木会長は、明治44年に上京して漆業から看板業へと事業を拡大し、明治人の気骨を具えた立志伝中の人にふさわしく、特に「郷土愛」を信念に持ち、会員相互の親睦にとどまらず、郷土「輪島」の発展に協力するため、物心両面で積極的な交流や貢献に務めました。

会員とのコミュニケーションの一環として、東京輪島会は年に一度、第1号(昭和32年)から第34号(平成5年)までの期間、会報を発行しました。これは単なる活動記録を超えて、本会の貴重な遺産となっています。

第34号の会報発行の後、しばらく中断されていましたが、平成23年になり、当時の寺沼幸子会長の復刊への強い思いと関係者皆様のご尽力により、東京輪島会発足55周年記念にちなみ、会報第55号として再び発行される運びとなりました。その後、インターネットツールも併用し、現在も会員への情報発信の大切な媒体となっています。

昭和61年には、中浦勝二氏が第2代の会長に就任し、深木氏は名誉会長となりました。会長の職は長谷川弘司氏、鈴木康雄氏と引き継がれ、第5代に前述の山中毅氏が就任。第6代会長の寺沼幸子氏が活躍され、あらためて東京輪島会の基盤を強固なものとし、その後、敬意をこめて名誉会長にご就任いただきました。

現在は第7代の坂本哲会長が中心となり、頼もしく会の運営を行っています。

震災、戦争、二度にわたる散会にも負けず、ふるさと輪島への熱い郷土愛を引き継ぎ、創立以来半世紀を超える歳月が流れました。いわゆる「ふるさと会」の中では長い歴史を持つ本会です。

輪島市との交流も揺るぎなく継続しながら、故郷を共有する会員相互はもちろん、能登や石川県内の各ふるさと会などとも交流を深めています。

近年では、会員に若い年齢層も増え、ますます活気溢れる会となっています。

2019年11月、天皇陛下御即位をお祝いする国民祝典での祝賀パレードでは、輪島市役所観光課より大変光栄にも輪島市から参加した2基のキリコの担ぎ手の役を仰せつかるなどしています。

目的

本会は会員相互の親睦を図ると共に郷土 輪島市の発展に寄与する事を目的とします。

会員構成と年会費

ご本人やご家族が輪島市出身の方はもちろんのこと、輪島市にご縁、ご興味のある方、輪島市がお好きな方など、136名(2020年10月31日現在)の皆さまで構成されております。

  • 一般会員        :  3,000円

  • 相談役、理事、監事   :  5,000円

  • 名誉会長、会長、副会長 : 10,000円

  • 法人会員        : 20,000円

活動内容

  • 年次総会(毎年11月23日、勤労感謝の日に開催)
  • ゴルフコンペ(年に2回程度)
  • 郷土訪問旅行
  • 能登の物産展協賛
  • 春のお花見会
  • 石川県・輪島市の催事に参加、協力
  • その他いろいろな企画を進めます

会長あいさつ

東京輪島会は、関東地区に在住の輪島市出身者及び、その関係者をはじめ、輪島市を応援してくださる方々で組織している団体です。そして会員相互の親睦を図ることはもとより、郷土の発展に寄与することを会の目的としております。

本会の創立は、昭和31年という60余年の歴史をもち、多くの先輩方のご意思をしっかりと引き継ぎ、変化し続ける世の中に対応していくべく会員が工夫と協力をしながら、故郷への感謝を忘れずに日々活動しています。

さて、本会の活動は、毎年11月23日(勤労感謝の日)に開催している総会・懇親会をはじめ、定例会・観桜会などの恒例行事や、ゴルフ大会や、友人、知人を誘いあっての郷土訪問旅行など楽しい催しがたくさんあります。
その他、石川県人会の催事への協力や各ふるさと会をはじめ関西輪島会、東海輪島会との交流も定期的に行っております。輪島市ご出身の方はもとより、輪島市を愛してくださる方々にご入会いただき、共に楽しく活動にご参加くださいますよう、心よりお待ちしております。

結びに、私達のふるさと輪島市の益々の発展と、会員の皆様のご多幸を祈念申し上げまして、ご挨拶といたします。

令和2年7月1日

東京輪島会会長 坂本哲